社内SE必要スキルマニュアル-ほ~げの備忘録-

30代から社会人を目指して、なんだかんだ社内SEになれた人の備忘録と情報共有のブログです。これから社内SEになろうとしている人の助けになったりするといいなと思っています。

【WindowsServer】サーバーの時刻を外部の公開サーバーと同期させる方法

WindowsServerをAD利用する場合ですがWindowsServerは初期設定の場合、

自身の内臓時計を参照するようになっています。

AD環境下ではドメイン参加したPC・サーバーなどは、ケルベロス認証を行っているため、

一番最初にドメインコントローラーになったサーバーの時刻と

同期する仕様になっています。

そのため、標準のままの場合、ドメイン内のすべてのPC・サーバーの時刻が

その他外部環境の時刻と時差がでるようになってしまいます。

可能であれば構築開始時に、WindowsServer自体がどの時間を参照しているのか確認し、

必要があれば、外部サーバーの時間を参照するように変更しましょう。

 

環境
サーバー:WindowsServer2016

1.時刻設定の確認方法
2.時刻の外部サーバーに関して
3.外部サーバーへの変更方法

1.時刻設定の確認方法

一番最初にドメインコントローラーになったサーバーで確認を行います。
※正確には” PDC エミュレーター”なる役割を持っているサーバーが対象になります。

管理者権限でコマンドプロンプトを開きます。

 

続いて、「w32tm /query /status」というコマンドを入力します。

すると、以下の形で結果が返ってきます。

 

C:\Windows\system32>w32tm /query /status

閏インジケーター: 0 (警告なし)
階層: 1 (主参照 – 電波時計で同期)
精度: -6 (ティックごとに 15.625ms)
ルート遅延: 0.0000000s
ルート分散: 10.0000000s
参照 ID: 0x4C4F434C (ソース名: “LOCL”)
最終正常同期時刻: 2020/1/1 0:00:00
ソース: Local CMOS Clock
ポーリング間隔: 6 (64s)

 

このソース部分が、” Local CMOS Clock”や” Free-running System Clock”となっていると、

コンピューター内蔵時計を参照している状態です。

 

このままでは、内臓時計に合わせて、すべてのPCの時間が狂ってしまいますので、

外部で管理しているサーバーを参照するように設定を変更していきましょう。


2.時刻の外部サーバーに関して

日本国内で公式に正確な時刻を提供している組織に

NICT(独立行政法人 情報通信研究機構・読み:エヌ・アイ・シーティ)があります。

 

< 独立行政法人 情報通信研究機構 >
http://www.nict.go.jp/

 

日本で使われる一般なシステムでは、このNICTが公開しているNTPサーバーから時刻を貰い、

同期を取っています。


3.外部サーバーへの変更方法

それでは、実際のコマンドになります。
実行は管理者権限のコマンドプロンプトで行います。

 

w32tm /config /syncfromflags:manual /manualpeerlist:ntp.nict.jp /update
w32tm /resync

 

1行目のコマンドでNICTのサーバーを参照するように設定を変更し
2行目のコマンドで時刻の同期を図ります。

 

その後、最初に実行した以下のコマンドを実行してください。

 

w32tm /query /status

 

すると、

 

C:\Windows\system32>w32tm /query /status
閏インジケーター: 0 (警告なし)
階層: 2 (二次参照 - (S)NTP で同期)
精度: -6 (ティックごとに 15.625ms)
ルート遅延: 0.0107337s
ルート分散: 0.0220820s
参照 ID: 0x85F3EEF3 (ソース IP: IPアドレス)
最終正常同期時刻: 2020/1/1 10:23:35
ソース: ntp.nict.jp
ポーリング間隔: 6 (64s)

 

と表示されます。

ソースを見ると” ntp.nict.jp”となっており、これでNICTを参照した設定に変更されたことが確認できました。